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ロボット草刈機の導入前チェック

ロボット草刈機は、人手不足の解消や草刈り作業の安全性向上、外注費の見直しなどに役立つ機器として注目されています。工場や物流施設、商業施設、ホテル、学校、病院、果樹園、メガソーラー施設など、広い敷地を持つ現場では、草刈りの省人化を進める手段の一つとして導入を検討するケースが増えています。

ただし、ロボット草刈機は、どの現場にもそのまま導入できる機械ではありません。芝生のように短く整った草を維持するのが得意な機種もあれば、長く多い雑草への対応力や傾斜地での走破性を強みにした機種もあります。また、敷地の広さだけでなく、形状や障害物、地面の状態、電源や通信環境などによっても、導入のしやすさは変わります。

そのため、ロボット草刈機の導入では、最初に「どの製品が良さそうか」を見るだけでなく、自社の敷地や運用条件に合っているかを確認することが重要です。現地条件を把握しないまま導入を進めると、想定したほど作業負担が減らなかったり、うまく走行できなかったりするおそれがあります。

このページでは、ロボット草刈機を導入する前に確認しておきたいポイントを順番に整理しています。芝と雑草の違い、敷地の広さや形状、傾斜や地面条件、草丈の状態など、導入判断に関わる基礎的なチェック項目をまとめました。導入後のミスマッチを防ぐためにも、まずは現場条件を丁寧に見直すところから始めていきましょう。

ロボット草刈機の導入前チェックが重要な理由

ロボット草刈機を導入する前にチェックが必要なのは、単に「機械が動くかどうか」を確認するためではありません。大切なのは、その機械が自社の敷地や管理目的に合っていて、導入後に無理なく運用できるかを見極めることです。

ロボット草刈機は、設定した範囲を自動で走行しながら草を刈り続ける仕組みのため、人がその場で細かく判断しながら使う従来の草刈機とは性格が異なります。便利な反面、現場条件と合わないまま導入すると、運用開始後に細かな問題が出やすくなります。

たとえば、想定していたより草丈が高く、通常運用に入る前に下草処理が必要になることがあります。あるいは、傾斜やぬかるみの多い現場では、スペック上は使えそうでも実際には安定して走れない場合もあります。さらに、敷地が複数区画に分かれていたり、人や車の通行が多かったりすると、管理のしかたそのものを見直す必要が出てきます。

このように、導入前の確認で見るべきは製品スペックだけではなく、現場と運用体制の相性です。草を刈る対象は何か、どのくらいの面積をどのように管理したいのか、設置方式や日常点検は現場に合っているのかまで整理しておくことで、導入後の失敗を減らしやすくなります。

導入前チェックは、購入するかしないかを決めるためだけの作業ではありません。ロボット草刈機を現場で活かすために、必要な条件を整理するプロセスだと考えるとわかりやすいでしょう。

まず確認したいのは「芝を刈るのか」「雑草を刈るのか」

ロボット草刈機の導入前に最初に整理したいのが、刈る対象が芝なのか雑草なのかという点です。一見すると「草を刈る」という意味では同じように思えますが、実際には求められる性能が大きく異なります。

芝向けか雑草向けかで必要な性能が変わる

芝生の管理では、草丈を一定に保ち、見た目を均一に仕上げることが重視されます。ゴルフ場や競技施設、ホテルの中庭、商業施設の前庭などでは、景観や利用者の印象に関わるため、仕上がりの美しさが重要になります。そのため、芝向けのロボット芝刈機では、短い芝を高頻度で少しずつ刈ることを前提にした設計が多く見られます。

一方で、雑草の管理では、均一な仕上がり以上に、長く伸びた草や密集した草に対応できること、凹凸地や傾斜地でも止まりにくいことが重視されます。果樹園、遊休地、法面、工場の外周、メガソーラー周辺などでは、景観維持だけでなく、通行性や視認性、安全確保のために除草が必要になることも少なくありません。こうした現場では、草丈対応や走破性が不足していると、安定運用が難しくなります。

つまり、ロボット草刈機を導入する際は、「草を刈れるかどうか」ではなく、どんな草を、どんな状態で管理したいのかを考えることが大切です。芝向け機種で長く多い雑草を処理しようとしたり、雑草対応機で競技芝の精密な管理をしようとしたりすると、目的と結果がずれやすくなります。

導入目的も整理する

刈る対象とあわせて整理したいのが、導入の目的です。たとえば、芝生をきれいに見せたいのか、草刈り作業の負担を減らしたいのか、外注費を見直したいのか、危険な斜面での手作業を減らしたいのかによって、重視すべきポイントは変わります。

景観維持が主な目的であれば、刈高の安定性や仕上がりの均一さ、複数エリアの管理機能などが重要になります。一方で、省人化や安全性向上が主な目的であれば、傾斜対応、障害物対応、無人での連続運転性能などが重視されるでしょう。

このように、同じ「ロボット草刈機の導入」でも、目的によって適した機種や運用方法は異なります。導入前に「何のために導入するのか」を整理しておくと、その後の比較検討もしやすくなります。

芝と草刈機の違いを整理したい方は、「芝刈機と草刈機の違いは?」「雑草と芝の違いとは?」のページもあわせて確認してみてください。

敷地の広さだけでなく「形状」まで確認する

ロボット草刈機の導入を考えるとき、まず面積から見始める方は多いかもしれません。たしかに、最大作業領域は機種選定の目安になりますが、実際には面積だけで導入可否を判断するのは危険です。重要なのは、敷地がどのような形で、どんな条件のもとに構成されているかという点です。

面積だけで判断しない

ロボット草刈機の仕様には「最大○○㎡対応」といった記載がありますが、これは多くの場合、比較的条件の良い環境を前提にした目安です。実際の現場では、敷地が細長かったり、建物や花壇で分断されていたり、途中に狭い通路があったりすると、同じ面積でも作業効率は大きく変わります。

たとえば、3,000㎡のまとまった芝生と、同じ3,000㎡でも複数の小区画に分かれた敷地とでは、ロボット草刈機の動きやすさは大きく異なります。区画が多いほど移動や設定の複雑さが増し、理論上の能力どおりには運用しづらくなることがあります。

そのため、面積を見るときは、単に広さだけを確認するのではなく、実際にどれだけ効率よく走れるかという視点で見ることが大切です。

確認したい敷地条件

導入前には、次のような敷地条件をできるだけ具体的に把握しておきたいところです。

  • 区画がいくつに分かれているか
  • 狭い通路やボトルネックがあるか
  • 出入口の幅は十分か
  • 建物まわり、花壇、縁石、樹木が多くないか
  • 車両や人の通行動線と重なっていないか

こうした条件は、ロボット草刈機がスムーズに走れるかどうかに直結します。障害物が多いと、想定以上に方向転換が増えて効率が落ちたり、刈り残しが出やすくなったりすることがあります。特に施設管理用途では、人の導線や車両の出入りとどう両立するかも大切な視点です。

複数エリアなら1台で足りるとは限らない

敷地が離れた複数のエリアに分かれている場合は、「1台でまとめて対応できるか」も慎重に考える必要があります。たとえば、同じ施設内でも、正面芝地と裏手の管理区域、別棟まわりなど、管理対象が複数に分かれていると、1台では運用効率が下がることがあります。

また、拠点が複数ある場合や、別の場所にも同じような芝地が点在している場合は、機体性能だけでなく、複数台管理や遠隔監視のしやすさも重要になります。面積だけで「1台でいけそう」と判断するのではなく、エリア構成まで含めて考えることが大切です。

敷地管理の事例や複数台運用の考え方は、「敷地管理におけるロボット草刈機の事例」「複数台運用」のページでも詳しく解説しています。

傾斜・凹凸・ぬかるみなど地面条件をチェックする

ロボット草刈機の導入前に必ず確認したいのが、地面の状態です。平坦に見える敷地でも、実際には細かな傾斜や凹凸、雨後のぬかるみ、小石、段差などがあり、これらが走行性能に大きく影響することがあります。

斜面対応は機種差が大きい

ロボット草刈機は、すべての機種が同じように斜面へ対応できるわけではありません。芝向け機種では比較的緩やかな傾斜を前提にした設計が多い一方、雑草向けや業務向けの一部機種では、より高い斜度や悪路対応を意識した設計が採用されています。

ただし、対応斜度の数値だけを見て判断するのは避けたいところです。カタログ上では問題なく見えても、地面が滑りやすかったり、凹凸が大きかったり、草が密集していたりすると、実際の走行条件は厳しくなります。とくに雨が降ったあとの柔らかい土壌や、法面のように地表が不安定な場所では、数値以上に走破性の差が出やすくなります。

見落としやすい地面条件

導入前の現地確認では、傾斜だけでなく、次のような条件も見落とさないようにしたいところです。

  • 雨のあとにぬかるみやすい場所
  • 小石や枝が多い場所
  • 根が張り出している場所
  • 法面や段差のある場所
  • 土が柔らかく沈みやすい場所

こうした条件は、日常の草刈り作業では人がその場で対応できても、ロボット草刈機では停止や空転、方向ずれの原因になることがあります。特に敷地の一部だけ条件が厳しい場合でも、その場所が管理上重要であれば、導入全体に影響するため注意が必要です。

現地確認では“最も厳しい場所”を基準に考える

導入前の現地確認で大切なのは、敷地全体を平均的に見るのではなく、最も条件の厳しい場所を基準に考えることです。平坦なエリアが大半を占めていても、日常的に管理したい範囲の中に急な傾斜や不安定な場所があれば、その影響は無視できません。

「普段は問題なく走れそうだが、この一角だけが厳しい」という場所こそ、導入可否を判断するポイントになります。主要エリアで本当に止まらず走れるか、作業が滞らないかを意識してチェックすると、導入後のトラブルを減らしやすくなります。

傾斜や法面への対応についてさらに詳しく知りたい方は、「ロボット草刈機は斜面で使用できる?」「ロボット草刈機の法面対応」のページも参考にしてください。

草丈・繁茂状況を見て「初回導入時の難易度」を把握する

ロボット草刈機の導入前には、現在の草の状態も確認しておく必要があります。とくに見落とされやすいのが、草丈や繁茂の程度です。ロボット草刈機は便利な機械ですが、どんなに伸びた草でも最初からそのまま処理できるとは限りません。

ロボット草刈機は維持管理向きの機械

多くのロボット草刈機は、草が短い状態を維持するための運用を得意としています。定期的に少しずつ刈ることで、見た目を整えながら草丈を抑え、人の手間を減らしていくのが基本的な使い方です。

そのため、長期間管理されておらず草が伸びきっている現場では、導入直後から通常運用に入るのが難しいことがあります。芝向け機種では特にその傾向が強く、長く伸びた草や密集した草地では、草を障害物のように認識したり、刈りきれずに効率が落ちたりする場合があります。

導入前に見ておきたいポイント

草丈の確認では、単に「草が高いか低いか」だけでなく、次のような点も見ておくと判断しやすくなります。

  • 現在の草丈はどの程度か
  • 草がどのくらい密集しているか
  • 茎が硬い草か、柔らかい草か
  • しばらく定期管理が止まっていないか
  • 季節によってどのくらい繁茂スピードが変わるか

たとえば、同じ高さの草でも、密度が高く茎が硬い場合は処理負荷が大きくなります。また、春から夏にかけて急速に繁茂する現場では、導入後の稼働頻度も慎重に考える必要があります。導入前に現在の状態だけでなく、今後の伸び方までイメージしておくことが重要です。

初回整備が必要になるケースもある

現場によっては、導入時にいったん人力や刈払機、別の草刈機で草丈を落としてから、ロボット草刈機の通常運用へ移行するほうがスムーズな場合があります。これはロボット草刈機が使えないという意味ではなく、得意な状態に持っていってから運用を始めるという考え方です。

とくに、導入前の現場が荒れている場合は、「導入後にどう維持していくか」と「初回にどこまで整備が必要か」を分けて考えることが重要です。現在の草丈と、導入後に目指す管理状態のギャップが大きいほど、最初の立ち上げに工夫が必要になります。

草丈が高い現場での考え方や初期対応についてさらに詳しく知りたい方は、「草丈対処」のページもご覧ください。

ワイヤー式かGPS式か、敷地に合う方式を選ぶ

ロボット草刈機の導入前には、どの機種を選ぶかだけでなく、どの方式が現場に合っているかを確認することも重要です。特に大きな違いになりやすいのが、エリアワイヤーで範囲を設定する方式と、GPS・RTKなどを使って仮想境界で管理する方式です。

どちらにもメリットはありますが、優れているかどうかは敷地条件によって変わります。設置しやすさ、境界の安定性、レイアウト変更のしやすさ、周辺環境の影響などを踏まえて、自社の現場に合う方式を見極める必要があります

ワイヤー式が向く現場

ワイヤー式は、敷地の周囲や進入禁止エリアに境界ワイヤーを設置し、その信号をもとに走行する方式です。比較的導入実績が多く、エリアが明確に決まっている現場では安定した運用がしやすいのが特徴です。

たとえば、形状が大きく変わらない芝地や、施設まわりの定常的な管理エリア、中小規模の現場では、ワイヤー式のほうが扱いやすいケースがあります。境界が物理的に定義されるため、設定した範囲を安定して維持しやすい点は大きな強みです。

一方で、設置時には配線作業が必要で、敷地条件によってはその手間が負担になることもあります。また、工事後にレイアウト変更が発生すると、再調整が必要になる場合もあります。

GPS・RTK式が向く現場

GPS・RTK式は、測位技術を使って仮想の境界線を設定する方式です。ワイヤーの埋設が不要なため、広い敷地やレイアウト変更があり得る現場では、導入しやすさや柔軟性の面でメリットがあります。

特に、大規模な芝地やスポーツフィールド、複数ゾーンを運用したい現場では、仮想境界の設定や変更がしやすいことが強みになります。工事負担を抑えたい場合や、将来的にゾーン変更の可能性がある場合にも向いています。

ただし、GPS・RTK式は周辺環境の影響を受けやすい面があります。建物が近い場所、高木が多い場所、地形の起伏が大きい場所などでは、測位精度が安定しにくいこともあるため注意が必要です。

方式選びで見たいポイント

方式を選ぶときは、単純に新しいか古いかで判断するのではなく、現場との相性で見ることが大切です。具体的には、次のような視点を整理しておくと選びやすくなります。

  • 建物や樹木による遮蔽が多くないか
  • 地形が複雑すぎないか
  • 境界ワイヤー工事をしやすいか
  • レイアウト変更の頻度は高いか
  • 将来的に管理エリアが増減しそうか

こうした条件を見ながら、安定性を優先するのか、柔軟性を優先するのかを整理すると、方式選びの方向性が明確になります。

方式ごとの違いや選び方をさらに詳しく知りたい方は、「GPS式 vs ワイヤー式」「ロボット草刈機のGPS・RTK」「【ロボット草刈り機トラブル】電波の問題と対策」のページも参考にしてください。

充電場所・電源・通信環境も事前確認が必要

ロボット草刈機の導入前には、本体性能や敷地条件ばかりに目が向きがちですが、実際に運用を始めると重要になるのが、充電場所や電源、通信環境です。これらは後回しにされやすい一方で、運用の安定性に直結するポイントでもあります。

導入後に「本体は問題ないのにうまく回らない」と感じるケースでは、こうした周辺条件が原因になっていることもあります。設置前の段階で、機械が帰還しやすい場所を確保できるか、電源を安全に取れるか、管理機能を使うための通信が安定しているかを確認しておくことが大切です。

充電ステーション設置条件を確認する

ロボット草刈機は、バッテリー残量が減ると自動で充電ステーションへ戻る仕組みが一般的です。そのため、ステーションの設置場所は、単に空いている場所であればよいわけではありません。機体が戻りやすく、再出発もしやすい位置であることが重要です。

設置場所としては、できるだけ平坦で安定していて、雨水や泥の影響を受けにくい場所が望まれます。また、周囲に障害物が多いと帰還時に引っかかりやすくなるため、十分な余裕を持たせることも必要です。人や車の動線と重なる場所は、接触やトラブルの原因になることがあるため、避けたほうがよいでしょう。

電源と通信の確認も必要

ステーションを設置できる場所があっても、安定した電源を取れなければ継続運用は難しくなります。屋外での利用では、防水や配線保護を含めた電源確保が必要になる場合があります。どこから給電するのか、屋外配線は可能か、現場の設備条件と合わせて確認しておきたいところです。

また、アプリ管理や異常通知、遠隔監視などの機能を活用する場合は、通信環境も重要になります。広い敷地ではエリアごとに通信状態が異なることもあり、建物の影や施設構造の影響で不安定になる場合もあります。導入後に機能を十分使いこなすためには、こうした周辺条件まで見ておく必要があります。

導入後に困りやすい例も想定しておく

事前確認の段階では、理想的な条件だけでなく、実際に困りやすいケースも想定しておくと安心です。たとえば、ステーション周辺で帰還に失敗する、アプリの通知が安定しない、広い敷地の一部だけ電波状況が悪い、といった問題は運用開始後に気づきやすいものです。

本体選定だけでなく、充電・電源・通信といった周辺環境も含めて導入条件を整理しておくことで、より現実的な判断がしやすくなります。

安全面と周辺環境も確認しておく

ロボット草刈機は無人で走行する機械だからこそ、安全面の確認も欠かせません。特に、人の出入りが多い施設や、第三者が近づきやすい場所では、草を刈れるかどうか以上に、安全に運用できるかどうかが重要になります。

また、周辺環境との相性も見落とせません。車両通行、ペット、野生動物、イベント利用、季節による環境変化など、現場特有の条件によって、必要な配慮は変わります。導入前に、敷地だけでなく周囲の使われ方まで把握しておくことが大切です。

人の出入りが多い場所かを確認する

商業施設、学校、病院、公園、ホテルなどでは、来訪者や利用者の通行を前提に運用を考える必要があります。ロボット草刈機には各種安全機能が備わっている機種が多いものの、稼働時間帯や設置エリアの考え方によって、安全性の感じ方は大きく変わります。

たとえば、人通りの少ない時間帯に運用を集中させたほうがよい現場もあれば、立ち入りやすい場所では稼働ゾーンの設定をより慎重にすべきケースもあります。現場の使われ方を踏まえて、安全機能だけでなく運用方法まで含めて考えることが重要です。

盗難・いたずら対策が必要かを見る

屋外で無人稼働するロボット草刈機では、盗難やいたずらへの備えも確認しておきたいポイントです。とくに、道路から見えやすい場所や、夜間に人目が少なくなる場所では、防犯面の重要度が上がります。

そのため、PINロック、位置追跡、異常通知、遠隔停止などの機能がどの程度必要かを、現場環境に応じて判断する必要があります。単に機能の有無を見るのではなく、「この場所で本当に必要か」という視点で考えると整理しやすくなります。

周辺環境との相性も見ておく

導入前には、敷地そのものだけでなく、周囲の環境が運用に与える影響も考えておきたいところです。たとえば、落ち葉が多い場所では季節によって走行状態が変わることがありますし、水たまりができやすい場所では雨天後の運用に注意が必要です。

また、車両通行の多いエリアや、イベント開催で一時的に環境が変わる施設では、通常時と同じ設定で運用しにくい場面も出てきます。こうした現場では、通年で安定して使えるかという視点も重要になります。

安全面や周辺環境との相性を確認することで、導入後に「動かせるけれど使いにくい」という状況を防ぎやすくなります。

法人導入では「誰が管理するか」まで決めておく

ロボット草刈機を法人で導入する場合は、現場条件だけでなく、誰がどう管理するのかまで整理しておくことが重要です。機械そのものが現場に合っていても、管理体制が曖昧なままでは、導入効果が十分に出ないことがあります。

特に複数の担当者が関わる現場では、「誰が点検するのか」「異常時は誰が見るのか」「消耗品交換は誰が判断するのか」が決まっていないと、運用が止まりやすくなります。導入前の段階で体制まで考えておくことが、継続利用のしやすさにつながります。

管理担当者を曖昧にしない

ロボット草刈機は完全放置で使える機械ではなく、定期的な確認や、必要に応じた調整・メンテナンスが必要です。そのため、少なくとも次のような役割を誰が担うかは整理しておきたいところです。

  • 日常点検を行う人
  • 異常通知や停止を確認する人
  • 刃や部品の交換を判断する人
  • メーカーや販売店と連絡を取る人

こうした役割が曖昧だと、通知が来ても対応が遅れたり、消耗品交換のタイミングを逃したりしやすくなります。運用を安定させるためには、導入前から担当のイメージを持っておくことが大切です。

社内確認で整理したい内容

法人導入では、現場担当者だけでなく、管理部門や決裁者との認識合わせも必要になります。導入前には、少なくとも次のような内容を整理しておくと、その後の話が進めやすくなります。

  • 導入目的
  • 導入予算
  • 年間維持費
  • 設置工事の有無
  • 現場オペレーションへの影響

こうした項目を整理しておくことで、「便利そうだから入れる」ではなく、「どういう効果を期待して、どの条件なら運用できるか」という形で検討しやすくなります。

属人化を避けることが継続運用につながる

法人導入で特に避けたいのが、特定の1人しか使い方や設定内容を把握していない状態です。担当者の異動や休職があると、運用が止まる原因になります。特に複数拠点で使う場合は、機種やルールをできるだけそろえ、引き継ぎしやすい形にしておくことが重要です。

ロボット草刈機は、機械の性能だけでなく、管理体制まで含めて初めて導入効果が安定します。導入前には「現場に合うか」だけでなく、「自社で回せるか」という視点も持っておきましょう。

法人としての考え方や、運用体制の整理についてさらに詳しく知りたい方は、「法人導入」のページも参考にしてください。

導入前チェックリスト

ロボット草刈機の導入前には、ここまで見てきたポイントを一度まとめて確認しておくと安心です。以下の項目をチェックすることで、自社の現場に必要な条件が整理しやすくなります。

  • 刈る対象は芝か雑草か整理できている
  • 導入目的が明確になっている
  • 管理面積と区画構成を把握している
  • 傾斜・凹凸・ぬかるみを確認している
  • 草丈や繁茂状況を把握している
  • ワイヤー式・GPS式の向き不向きを整理している
  • 電源・充電場所を確保できる
  • 通信環境を確認している
  • 人や車の動線、安全面を確認している
  • 管理担当者と保守体制を決めている

すべてを完璧にそろえる必要はありませんが、少なくともどこに不安要素があるのかを把握しておくことが大切です。導入前に条件を整理しておけば、その後の比較検討や設置準備も進めやすくなります。

まとめ

ロボット草刈機の導入前に重要なのは、まず自社の現場条件を正しく把握することです。芝を管理したいのか、雑草を処理したいのかによって適した機種は変わりますし、面積だけでなく敷地の形状や障害物、傾斜、草丈、電源、通信、安全面まで確認しておく必要があります。

また、法人導入では、現場に合うかどうかだけでなく、誰が管理し、どう運用を回すかまで整理しておくことが大切です。導入前の確認が十分であればあるほど、設置後のミスマッチや運用トラブルを減らしやすくなります。

ロボット草刈機は便利な機械ですが、現場に合う形で導入してこそ効果を発揮します。まずは導入前チェックを通じて、自社の敷地と運用条件を整理するところから始めてみてください。

敷地の特徴に合わせて選ぶ
ロボット草刈機(芝刈機)3選
長く多い雑草が生える
傾斜地や凹凸のある土地
KRONOSクロノス MR-30IH
和同産業
KRONOS MR-30IHの外観
画像引用元:和同産業公式HP(https://www.wadosng.jp/product/mr-301.html)
おすすめの場所
  • メガソーラー施設
  • 遊休地や施設周囲の管理区域
  • 工場倉庫などの広い緑地
  • 物流センター外周緑地帯
  • 果樹園
おすすめの理由
  • 3輪駆動の走破性で急な傾斜を登り切り、凹凸や雨の日の柔らかい土壌でもはまらず、敷地を人手なしで管理可能
  •            
  • 一般的な芝刈機が障害物として識別し、回避してしまう40cm近い雑草も、根元までしっかり刈り取る

※「?」にマウスを合わせると詳細な説明が表示されます

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最大作業領域 解説: 機械が一度に草を刈れる面積の上限。広さの目安 3,000㎡
刈高 解説: 刈った後に残す草の高さ。芝を短く揃えるか、少し長めに残すかを選べる 30mm~70mm
刈幅 解説: 一回の走行で刈れる幅。幅が広いほど短時間で作業できる 300mm
対応草丈 解説:何cmまで伸びた草を刈れるかの目安 最大40cm程度
エリア配線 解説: 草を刈る範囲を示すワイヤ。境界線を機械が認識して範囲外に出ないようにする
平坦で広大な
芝生のスポーツフィールド
Automowerオートモア™ 550 EPOS®
ハスクバーナ
Automower 550 EPOSの外観
画像引用元:Husqvarna公式HP(https://www.husqvarna.com/jp/robotic-lawn-mowers/automower-550epos/)

おすすめの場所

  • ゴルフ場
  • スタジアム
  • 大学グラウンド
  • 企業キャンパス
  • 大型公園の芝生広場
おすすめの理由
  • 衛星測位でエリア配線の埋設不要だから設置作業が簡単。カート走行によるワイヤー断線のストレスからも解放
  • 耐久性の高い刈刃で少しずつ頻繁に刈り込むから、常に均一で健康な美しい芝面を育成

※「?」にマウスを合わせると詳細な説明が表示されます

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最大作業領域 解説:機械が一度に草を刈れる面積の上限。広さの目安 10,000 m²
刈高 解説:刈った後に残す草の高さ。芝を短く揃えるか、少し長めに残すかを選べる 20mm~60mm
刈幅 解説:一回の走行で刈れる幅。幅が広いほど短時間で作業できる 240mm
対応草丈 解説:何cmまで伸びた草を刈れるかの目安 記載なし
エリア配線 解説:草を刈る範囲を示すワイヤ。境界線を機械が認識して範囲外に出ないようにする 不要
同時整備が必要な
複数にわたる芝生エリア
Miimoミーモ HRM2500 Live
HONDA
Miimo HRM2500 Liveの外観
画像引用元:Honda公式HP(https://www.honda.co.jp/robot-mower/miimo-2/)

おすすめの場所

  • ショッピングモール
  • ホテルチェーン(中庭、プールサイド、レストラン前庭)
  • 有料老人ホーム(芝庭、散歩道、園芸療法スペース)
  • オフィスビル・企業支店の前庭
  • 総合病院の芝生エリア

おすすめの理由

  • 複数の芝エリアや別拠点の芝刈機を、アプリでまとめて稼働予約。拠点ごとの巡回や操作が不要に
  • 境界逸脱防止・PINロック・遠隔停止で、多台数運用時の「エリア外逸脱・部外者操作・異常時対応」の不安を解消

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最大作業領域 解説:機械が一度に草を刈れる面積の上限。広さの目安 3,000㎡
刈高 解説:刈った後に残す草の高さ。芝を短く揃えるか、少し長めに残すかを選べる 20mm~60mm
刈幅 解説:一回の走行で刈れる幅。幅が広いほど短時間で作業できる 220mm
対応草丈 解説:何cmまで伸びた草を刈れるかの目安 記載なし
エリア配線 解説:草を刈る範囲を示すワイヤ。境界線を機械が認識して範囲外に出ないようにする